勉強トピックス
中学数学
高校入試過去問レビュー 2021北海道公立
そろそろ、これまでの学習が充実してきて過去問を通して実戦的な力をつける時期になってきました。
過去問演習の目的は8月や9月あたりでは、自分の実力がどの程度足りないのかの確認し、今後の学習の方針を決める目的で行いますが、12月以降はより実践的な目的になると考えています。
実践的な目的というの「本番で実力を十分に発揮すること」を目標とします。
具体的には次のようなものになるでしょう。
これまで練習してきたことの復習として
・基礎知識の抜けがないかの確認
・基礎知識を問題に適用していくプロセスの確認
実践的な力の養成として
・本番中での見直しや確認はいつ行うか?
・見直し確認を行う時間を確保するための時間配分
・「必ず解く・できれば解く・余裕があったら手を付ける」を見抜く練習
・どの問題から解くか
・「解ける」と思ったのに「うまくいかないな」となったときの対処
などの試験時間内での動き方の練習
これらを通して本番で実力を十分に発揮できる力を作っていきます。
12月中は自分が受ける可能性のない過去問を通しての練習から入り、本番の2から3週間前からは自分が受ける高校の過去問演習になるでしょう。自分が受ける高校になれば、より具体的な実践力として重要になります。
ここでは過去問演習の1つの参考として、公立高校の各県の数学の過去問についてレビューしていこうと思います。
今回は2021年 北海道
「基礎を使う」ことの確認
大問1 問3 「頭の中で組み立てる」というのは、やや曖昧でその人の能力に大きく依存しますから、このような問題が苦手な人が採るべき手ではないでしょう。
問題文で「組み立てるとき」と言っていますから、問題文に従って組み立てていくことが、この問題の解き方になります。では、組み立てるとき、どうしますか?ちょきちょき切って、曲げたあと、多分、辺と辺をくっつけていくでしょう。どの辺とどの辺がくっつくかをイメージするだけではなく、図に書き入れてしまいましょう。そのとき、どの頂点とどの頂点がくっつくかも記号で入れていきましょう。実際に現実の世界で手を動かして行うことと同じように行えば、具体的になりやすいものです。
大問3では「問題文の説明を、式にしながら読み進めているかどうか」が重要です。
大問3 問2では問1 で分かったことを、同じ手順で同じように適用しましょう。
大問4 問3 与えらえた条件をグラフに書き入れながら読み進め、問題文の言うことをグラフに書き入れると、自然と求めるべき式ができているはずです。
裁量問題 大問5 問1(1)(2) 「中心からの距離が変わらないように動かした点」コンパスの動き方ですが、これが円をつくることを知っておいてください。高校ではこのことを式で表し、関数にします。
また、円を転がすこともします。普段自転車に乗ったりするでしょうから、タイヤが転がるように図に書き入れていくことになるでしょう。
裁量問題 大問5 問2 直線は無限に長いので、切り口の直線は長くとりましょう。また、平面も無限に広い平面の一部と考えれば、面と直線の交点が分かるでしょう。このような中1で学んだ基礎を使っていけば、切り口は自然と明らかになってくるでしょう。
これらができていれば、満点も採れる問題セットだと思います。
(スクラムnext 田中克典)