2学期に始めたいこと

勉強トピックス

スクラムnextのが学習全般

スクラムnextの学習について01

 私たちスクラムnextでは、大学生の講師を補助的な役割でしか使いません。丸付けや既に教わった問題の解説などです。

 個別指導というと、大学生の先生が教えたり、動画授業を見て学んだりすることを想像する方も多いかと思います。私たちも10年ほど前までは同じでした。けれども、指導を重ねるとともに変わりました。

 個別指導の利点は、生徒1人1人を見られるということです。見られるというのは、「1人1人だから、分かるまで教えられる」「それぞれの子にとって分かりやすい説明で教える」「1人1人の目標に向けた学習計画を立てる」などです。このようにして百人ほどを教えたあたりでした。勉強の成果が上がるのに不可欠の要素に気が付いたのです。

 簡単にいえば「イケてる感」です。生徒本人が「自分でもできそうだ」「これなら、良い結果が出そうだ」と実感されながら学習を進めることです。これを生徒に感じてもらうためには「分かる」や「理解する」「できる」というレベルでも良いのですが、これらはいつか忘れます。忘れるたびに自信を無くす子も少なくありません。これ以上に「自分でその解き方を作れる」というレベルが必要です。一番良いのは、自分でその解き方を作れる体験をしてもらうことです。

 自分でその解き方を作れるためには「どう解くか」を理解するのでは足りません。その「どう解くか」を誰が作ったかが問題です。教科書がそう書いているかなら、それはその教科書を書いた人が作ったものです。先生であれば、先生が作ったものです。解き方は、作った人には当然の思考で作られるものですが、それが学ぶ人にとっても当然の思考とは限りません。それが勉強が成果につながらない最大の原因だと感じたのです。

 自分でその解き方を作れるように授業を行うには「その子が何を知っているのか」をまず知る必要があります。もしそれがどうしても必要なものであれば、基礎として覚えてもらわねばなりませんが、どうしても必要なものでなければ覚える必要などないでしょう。
 次に「その子がどのような頭の使い方のクセがあるか」を知る必要があります。そのクセが勉強を扱うのに未熟であれば「頭の使い方のクセ」をトレーニングする必要があります。
 また「その子が自分から意見(解き方)を発信するのにどのくらい抵抗があるか」も知る必要があります。抵抗があれば、その抵抗をほぐす必要があります。「どこかで学んだ方法と同じでなければならない」と感じている子は少なくありません。これでは、自分の力を使うことは難しくなります。

 このような指導を行うと、確かにほとんどの子で成果が出るのです。中学生でも、高校生でも、大学受験生でも、最初は偏差値が50前後でも、偏差値が15以上あがる子も少なくなかったのです。何より、勉強に興味を持ってくれる子が増えました。
 けれども、このようなことを把握して指導を行っていくには、先生が先生の知っていることを教えるのではなく、生徒の頭の中を読み取り、それを使って指導していく必要があります。
 これをできる先生が少ないのです。大学生では、どれほど偏差値の高い大学に通う人でもなかなかいません。かといって、成果がなかなか出ない指導を塾として続けることにも抵抗があります。その結果、専任講師がメインで授業をするという選択になりました。授業料はやや高めにさせて頂きました。それでも塾の売り上げは減りました。けれどもやはり、自分の力を信られるようになってほしい、自分で解き方を作れる子になってほしい、学校で学んだことを使える大人になってほしい、そう思い大学生の先生を補助的にしか使わないで指導を行っています。
(スクラムnext 田中克典)

このページのトップヘ